つれづれ日記~二次元に見えた世界~
- ぬっぺふ
- 2月17日
- 読了時間: 3分

たまには堅苦しいことぬきに、なんとなく思いだしたことを書いてみる。
私は、いわゆる発達障害のグレーゾーンにいた。知的能力はそれなりに高かったことと、身体能力もそれなりにあったためにあまり表面化せずにいたけれど、今思うと幼少期のエピソードには「ああ、あれってそういうことね」と思わざるをえないものが多い。
たとえば、私は幼少期現実世界にどうもリアルな感覚を持つことが出来なかった。3次元の人間の顔は情報量が多くて気持ちわるい。景色の色彩も複雑だし、なんというか、親しみにくい。そのせいか私はたまに現実世界が二次元に見えることがあった。いや、正確には3次元を見慣れたアニメ絵に変換して理解しようとしていた…が近いのかもしれない。
それから30年あまりたち。私にも息子が出来た。彼も私の特性を引き継いだのか、発達障害の素養を持っているように見えた。
たまたま当時の勤務先には療育センターが併設しており、相談してみたところWISCⅣ(いわゆる知能検査。児童相談所などが使うビネー式と違い、いくつかの能力別にそれぞれの凸凹を知ることが出来る点で優れるが、総合IQがビネー式よりも低く出やすい傾向もある)を受ける機会を設定してもらえた。
「仙人がお前の能力をはかって、それに応じた訓練や技を教えてくれるんだぜ」と口手八丁で息子をたぶらかし、検査を行った。結果、息子の総合的なIQは140前後。一方で、情報処理能力だけは人並みということが判明。
パソコンで言えばCPUは高性能、様々なソフトにも対応している、しかし、メモリのみは通常のパソコンのため、気を付けて使わないとすぐにフリーズしたり熱暴走を起こすような状態と考えて頂きたい。
私の幼少期にはWISCを受ける機会に恵まれなかったが、息子のこの結果を見て色々な疑問が氷解したのを感じている。
なぜ二次元が現実だったのか。私の幼い脳は多すぎる情報を処理しきれず、情報量をそぎ落とした映像の方が受け止めやすかったということなのかもしれない。その他、昔から持っていたかんしゃく癖についても「情報過多によるパニック状態」と受け止めることが可能になった。人格の問題ではないかもしれないと思いいたった時の安心感たるや。
その後は、息子ともども自分の状態を客観視し、パニックが起きる前の予兆を探し、予兆が見つかった際は一つずつパニックに繋がる「情報(例えば空腹、便意、騒音、疲れ等)」に対処していくことを意識するようにした。また息子については、学童、学校側ともそうした特性について共有していった。
…その甲斐があったのかどうかは神のみぞ知るだが、親子ともどもパニックを起こすことは減ってきているように感じる。
そんなこんなでもう眠らないといけない時間になってしまった。勤め人の幸いでもあり辛さとして、明日も仕事が待っている。だらだらと書き続けているわけにはいかない。
だが、それにしてもだ。同じような経験をした方はいるのだろうか。つまり、世界の二次元的な認識についてなのだが。もしいるのであれば、当時の世界への違和感を共有してみたいものではある。一方で、案外ありきたりな現象であったというのであればこのマスターベーションのような駄文には最早一銭の価値もなくなってしまうのだが……





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